magic lantern

THE EMPEROR

シブヤにある研究所を出て、情報屋であるスメラギに会いにシンジュクまで赴いたというのに、スメラギの情報はシブヤに関する話でとんぼ返りすることになった。
「せっかくシブヤに戻ったってのに、研究所にゃ入れてもらえねーからな、寝床探さないと」
「仕方ないよ、研究所のみんなは悪魔に対抗できないんだし、あそこにはヴェーダもあるし」
「ま、そりゃそうなんだけどよ」
研究所を出た4人は、悪魔がこの街から消えるまで──実質、ミッションを全てクリアするまで──研究所への立ち入りを許されていない。研究所を悪魔から守るためなのだが、安心出来る寝場所がすぐ近くにあるのに利用できないのはとても辛い。なにせ、ホテルだのモーテルだのそんな施設はとっくに廃れている。ベッドやソファもこの街に残る移民たちがどこかへ持ち去った後なのだろう、姿形もない。まれに残されているものがあって、それはもちろん使い勝手が悪いものなのだが、背に腹は変えられないということで利用している。
ロックオンは一番に刹那とティエリア、次にアレルヤを優先させようとするのだが、ティエリアは人の気配がする場所で休むのを極端に嫌がるし、刹那は子ども扱いされたようで腹が立つのか嫌がるし、アレルヤは自分は丈夫だからとロックオンの指示を拒む。結局、3人で狭い思いをして休むことになり、途中で起きたロックオンは床に座り込んで朝まで眠っている、というのがパターンだった。
少し前までギャングにいたロックオンは、誰かの心音がするような距離で平らかに眠るということに慣れていない。ギャングにもぐりこむ前には当たり前だったことを、もう身体といわず心といわず全てで拒むようになっていた。そしてそのことを哀しいと思う心さえ、もう無かった。本当なら、ライフルを抱えて壁に背をつけて座り込んで眠る方が安心できる。死角になるような場所ならさらに、だ。
「寝床ならある」
「ん?」
ロックオンとアレルヤの会話に、唐突に刹那が割り込んできた。ロックオンは心持ち身を屈めて刹那に向き直る。
「どこか良いトコ知ってんのか?刹那」
刹那はこっくりと頷いて、3人を先導するように先立って歩き始めた。細い路地を勝手知ったる様子で何度も抜けては曲がり、明らかに人気の無い一角にたどり着く。
「……へえ、こんなとこがあるのか」
抱えたハロが示す地図を見ながらロックオンは頷いて、辺りを見回した。しん、と静まり返った廃ビルには人どころか生き物の気配そのものが無い。
「こっちだ」
「あ、おい」
刹那は3人のほうを振り向きもせず、廃ビルの裏手に回りこむ。昔は通用口だったのだろう、重い金属で作られている狭いドアを乱暴に足で蹴り開けた。
「手荒なヤツだな」
「コツがある」
「……そうかい」
どこか自慢気な刹那の声に、ロックオンとアレルヤは顔を見合わせてこっそり笑う。笑ったのが刹那に知れたらナイフを突きつけられかねないので、声を出さずに。
埃っぽいビルの内部に入ると刹那は膝をつき、両手で床を探り始めた。
「刹那?」
刹那の両手が床を探る度に新しく埃や塵が舞い上がり、ティエリアは嫌悪も露わに眉を顰める。ロックオンとアレルヤは袖で口と鼻を覆って刹那の様子を見ていた。
「……ここだ」
声に被さるようにギィ、と錆びた音が静寂すぎるビル内に響く。床の一部が扉として持ち上がり、人が一人ようやく通れるほどの穴が開いた。穴の中は当然、真っ暗だ。
「梯子はあるが、明かりは無い。気をつけろ」
「明かりならあるぜ、ハロ、頼む」
「了解!了解!」
ハロが普段意志伝達ツールとして使用している目の部分は、光源でもある。ロックオンの声にぱたぱたと耳らしき部分を動かして応えたハロは、最大限の光でもって辺りを照らした。眩しさに刹那が目を眇める。
「もうちょい光度下げて、広角で頼むぜ」
「了解!了解!」
和らいだ光が広がるように穴の中を照らした。先に下りた刹那はやはり上から照らされているために眩しそうにしている。
「ティエリア、アレルヤ、先に下りてくれ。俺は最後にハロを回収して下りる」
「ええ」
アレルヤは言うなり、縄梯子を使わずにひょいと飛び降りた。ソファの上から床にぽんと降りるような気軽な仕草で。驚いたロックオンが慌てて穴の中に顔を近づける。
「アレルヤ、お前大丈夫なのか」
「平気です。僕は頑丈に出来てますから。ティエリア、気をつけてね」
「……ふん」
ロックオンの顔というか上体をやや押しやるようにしながら、ティエリアは縄梯子を慎重に降りていった。アレルヤが縄梯子を支えていた手をティエリアに伸ばし、そっと床に下ろす。その様子を見ながら、意外と仲が良いんだな、などと方向違いな感想を持ったロックオンがハロを小脇に抱えるようにして、最後に降りた。
「このビルには地下階があるのか」
「ああ。ただ、階段が崩れて使えなくなっている」
この穴の他に出入りする手段が無いので、ここを塞いでしまえば誰かに見つかる危険性も無いし悪魔に襲われる危険性も無い。ハロがアームを伸ばしてきれいに扉を閉めると、外の音は聞こえなくなった。
「それにしても刹那、この街に詳しいんだな」
案内する刹那の背にロックオンが声を掛けると、刹那は立ち止まってロックオンに視線を投げる。こいつは無表情だといつも思っているロックオンでさえ、微かに感情が読み取れるほど、苦々しげな表情。
「……おれは、この街の出だ」
「そうか」
シブヤは物体転移装置であるプトレマイオスから悪魔が現れた最初の場所だ。完全にプトレマイオスを破壊するまでに研究所はかなりの時間を要し、結果としてシブヤにはたくさんの悪魔が一気に出現した。最初に悪魔が現れたのは25年前、16歳の刹那は既に悪魔の巣窟と化したシブヤで生まれ育ったことになる。刹那から家族の話を聞いたことはなく、そもそも刹那からプライベートな話を聞いたことが全く無かったロックオンは頷くことしか出来なかった。
16歳というには幼さの残る外見だが、刹那の悪魔に対する敵愾心の強さや芯の強さは子ども特有の頑なさというより戦うことを決めた者のもので、強いエネルギーを感じる。前に向かう、未来へと進もうとするエネルギー。未来へと進む向心力は必ずしも若者の特権ではない。まだ若輩者だと自負するロックオンは、自分にそういった前向きなエネルギーが涸れ落ちていることを十二分に理解している。ロックオンよりだいぶ年かさのイアンのほうが、溢れるほどこういったエネルギーを持っていた。悪魔のことを調べつくして現状を打破し目標を達成する、という強い意志。
「すごいね、こうなってるんだ」
感心しきり、といったアレルヤの声にロックオンはぱっと意識を戻して辺りを見回す。刹那が立っている出入り口の先に、ベッドがいくつか無造作においてあった。武器らしきものもいくつかある。
「刹那、ここは……」
よく見ればベッドにはきちんと布が敷かれていて、人が使っていたであろう形跡がある。枕代わりなのか畳んだ布が置いてあるベッドもあった。
「おれが2年前まで寝床にしていた場所だ」
そう言いながら、刹那は入り口から一番遠いベッドの埃を払って腰を下ろす。3人は入り口近くで立ち止まったまま、アレルヤとロックオンは顔を見合わせた。
「俺らも使っていいのか?」
2年前、刹那がソレスタル・ビーイングにやってくるまで暮らしていた場所。プライベートな話を一切他人にしない刹那の、明らかなパーソナルスペース。悪魔のことや召喚術のことを研究所で教えられていても、互いのことにはあまり干渉しあわなかっただけにアレルヤとロックオンは戸惑いを隠せない。
「……悪いが、おれは他に安全な場所を知らない」
「!」
刹那の言葉にロックオンは慌ててそうじゃない、と答える。
「刹那の家みたいなもんだろ、ここは。俺らが使ってもいいのかってことだよ、ここが嫌だとかそういうんじゃない。ここを使わせてもらえるのはすごくありがたいけどよ、お前さんのテリトリーだから」
「他に、その使ってる人とかいるんじゃないかな。こんな良いベッドで寝られるのは嬉しいんだけど」
ロックオンの言葉にもアレルヤの言葉にも、刹那はきょとんと目を丸くした。困ったように眉根を寄せて首を傾げる。
「よく分からないが、気にすることはない。ここはおれしか知らないはずだ」
「ああ、分かった。ありがとよ、刹那」
側にいれば頭を撫でてやりたかったな、と思いながらロックオンは笑って出入り口近くのベッドに腰を下ろした。古いベッドではあったがマットレスはあったし、スプリングのバネがマットレスを突き破っていることもないし、素晴らしいと言っていいぐらいのベッドだ。慣れない日々にティエリアやアレルヤは疲労を溜めているだろうから、これで少しは身体を休めることが出来るだろう。他人事のように思いながら、うんうんと頷く。自分は決してこのベッドで寝ることが出来ないと分かっていながら、嬉しそうに笑みを浮かべたまま。








電気・水道などのライフラインはユニオンが絶対封鎖している中でも生きていて、刹那が寝床にしている部屋にも電気が通っていた。ハロが示す地図を見ながら行動計画を立て、質素すぎる食事を終えて明かりを消す。寝姿勢を決めかねているのか、慣れない場所で安心できないのか、ティエリアのいるベッドから物音が続いていたが、それもやがて止んだ。ロックオンはベッドに伏せたまま、くすりと笑みをこぼす。刹那のいる、一番遠いベッドからは既に小さな寝息が漏れていた。ロックオンのいるベッドと反対側のベッドにいるアレルヤからも寝息らしい、規則正しい呼吸音がする。
「……これも業ってやつかねえ」
ここは安全な場所だと分かっている。野生動物のようなところのある刹那が、安全でない場所で横になって休むとは思えないしここには悪魔の気配も無ければ人の気配も無い。眠ったところで、何かに襲われる危険性は見つけられない。何度頭の中でそう繰り返したところで、身体の緊張は解けないし眠気も訪れなかった。横になっているベッドは硬いコンクリート床に比べれば柔らかく、身体を休めるのに最適だと分かっていても、そうできない。
いつものように近くにアレルヤや刹那がいれば、2人に心配させないようにロックオンは寝たふりをしてやり過ごすところだが、もう既に2人は寝ていて寝息に混じる小声を隠す必要も無い。ただ、いつものようにロックオンが床で座って休んでいるところを2人が見てしまえば、要らぬ心配をかけてしまうかもしれない。自分のテリトリーに入れてくれた刹那は、特に。
自分が3人と同じようにこのベッドで休めないのは、自分の業のようなもので、他の誰かに知られたくは無かった。狙撃手だったことを隠したことは無いが、おそらく銃の扱いに長けているという意味でしか3人は認識していないだろうし、そういう風にしか伝えなかったのはロックオン自身だ。眠りが浅いことや、人の死角でいつでも起き上がれるような体勢で無いと眠れないこと、人の気配に敏いこと、そして何より人を殺すことに躊躇いが無いこと。そんなことを、何故か知られたくはなかった。ティエリアは情報として聞いてそのまま流すだろうが、見るからに温厚で優しいアレルヤが聞き流してくれるとは思えなかったし、まだ多感な時期と言っていい刹那にそんなことを聞かせたくなかった。そう理由をつけていて、本当はただ、陽の世界の住人である彼らに自分の闇を暴かれたくなかったのだろう、と思う。
3日前に初めて姿を見せた、アレルヤの中にいる悪魔のハレルヤはこの闇に気づいていたのかもしれない。だからこそ、あの場で自分のエネルギーを選んで喰らったのではないかとロックオンは思っている。ティエリアはともかく、人間からエネルギーを奪うというのなら刹那でも良かったのだから。悪魔のすることだ、意味は無いのかもしれないし気まぐれに過ぎないのかもしれない。意味は無いと思いたいが、もしハレルヤがあの場で自分を選んだのなら、おそらくそれは自分が腹の底に抱えている闇を見出したせいだったのだろう。14で家族と永訣し、それからずっと身を潜めている闇を。
「……!」
動く、気配がした。思わず身を起こしたロックオンの視線の先には、ぼんやりと刹那の姿が映る。夜目が利くロックオンの視界で、刹那は目を乱暴に手の甲で擦った。
「起こしたのか、悪かった」
「いや……刹那、お前さん眠れないのか?」
確かに寝息がしていたのだが、と思いながらロックオンが尋ね返すと刹那はさっき目が覚めた、と言ってベッドから降りる。ぺたぺたと裸足のままロックオンに近づいてきて、近くにまとめてある荷物から水を取り出した。ロックオンはそっとハンドガンから手を離す。構えることを留まったのは気配に既知感があったからで、そのことにはっきりと気づけたほどロックオンの頭は冴えたままだ。
「ああ、喉が渇いたのか。それ飲んだら早く寝ろよ」
「……お前は」
水を飲み終えた刹那は、急にロックオンと対峙するように真向かいに立った。
「お前は、寝ていないんじゃないのか」
「そんなことねえよ、おっさんだからな、こういうのは年寄りほど眠りが浅いって相場が決まって……刹那?」
上半身をベッドの上で起こしているロックオンに、刹那はついと手を伸ばす。思わず身構えそうになって、慌てて身体を弛緩させた。
「身体が冷えている、寝ている人間はもっと体温が高い」
「……刹那」
「おれが寝ている間も起きていたのだろう、どこかでずっと気配がしていた」
気配を消すのは得意だが、寝ている人間相手にそこまでする必要がないとたかを括っていたロックオンは両の手を上げて降参のポーズを取るしかなかった。
「気配はしていたが、嫌なものじゃなかったから目を覚まさなくていいと思った。それに、もし敵が来れば真っ先にロックオンが目を覚ましておれたちを起こすだろう。今までもそうだった」
「お前さんは動物かい。まあ、推察通りずっと起きてたことは認めるが、お前は気にせずに寝てくれ」
「無理だ。気になった」
「……お前なあ。俺にどうしろってんだ」
まさか自分が眠るまでここにいるとでも言うのだろうか。それでは2人とも絶対に朝まで眠れない。むしろ、一日経っても眠れない自信がある。ロックオン自身はそれでもある程度戦えるが、刹那はそうはいかないだろう。困ったヤツだな、とロックオンは表情を曇らせた。
「どうやったらお前は眠れるんだ、ロックオン。お前のようなたぐいの人間を知っているが、確かにそいつらの眠ったところなんておれたちは見たことが無かった。近づけばすぐに起きる、眠ったと思ってもどこかが覚めている、お前はおれを動物だと言ったがお前のほうがよっぽど動物みたいだ」
いろいろ問題点がある発言だと思いつつ、ロックオンは何故か笑みを浮かべる。笑みというよりは苦笑に近い、苦味のあるものだった。動物は陽の世界のものだ、いくら他者の存在に敏いと言ってもそれは生き延びるための彼らの知恵であり本能で、唯々諾々と同種殺しを続ける闇の住人とは別物だ。闇の人間が持つ一種の本能は、どちらかと言うと悪魔や魔物に近いだろう。理性など残していては生き残れない、世界。
「ほんとに聞かん坊だな、お前さんは。お前はこの街の住人なんだろ、俺みたいなやつを知ってるってどういうことだ?」
「おれみたいな孤児はこの街にいくらでもいる。食料をどうやって手に入れるかだけが全てになってしまうような、朝起きたら隣の知り合いが死んでいるような、そんな状況はここでは普通だ」
「……そうだな」
ユニオンが行う配給も医療も、正式なIDがなくては受けることが出来ない。移民や、その子どもたち、また何らかの理由があってIDを失った者たちは奪いあうことしか生き延びる術が無い。
「おれが親と別れてしばらくして、孤児を集めているというやつらに会った」
長い話になりそうだと察したロックオンが余っているベッドのスペースを手で叩くと、刹那は大人しくそこに腰かけた。
「そいつらは、売人の手下に孤児を使っていた。おれはそこでナイフの扱いを教わって、売人たちの護衛のような真似をしていた。売人を束ねている上のやつらに、お前みたいなやつがいた。ぞっとするほど、気配に敏い」
売人、という言葉にロックオンは奥歯を噛み締める。刹那ではない、刹那が十年前に家族を殺した薬をアオヤマ中にばら撒いた犯人ではない、そう分かっても手がハンドガンに伸びた。知らず、喉が鳴る。声が上擦りそうになって、一度唾を飲み込んだ。
「……いつ頃の話だ?それは」
「親と別れたのはおれが6歳のときで、そいつらにあったのは1年ぐらい後だ」
1年ぐらい後だという刹那の言葉にロックオンはトリガーにかけた指をそっと外す。あれは十年前、その後に刹那がドラッグの売人と関わっていたとしてもそれはフォール・ダウンのことではない。刹那ではない。瞠目して、ロックオンは衝動をやり過ごした。
「大変、だったな」
出来る限り労わりの気持ちが伝わるように、ロックオンは柔らかく声をかける。6歳の子どもと意図的に別れる親など、いようはずがない。特にこの街では。刹那が1人残されてしまったのは、親に先立たれてしまったからだ。確証は無かったが、旧都心にいる移民の中で子どもを遺して息絶えてしまう親が多いことをロックオンはよく知っている。少ない食料を得るために無理を通し、その食料を子どもに多く分け与えていった結果、流行り病や悪魔にやられて死んでしまう大人は数えきれない。無論、ドラッグで自ら身を滅ぼす者も数限りない。
「別に」
刹那は首を横に振って、やや俯く。6歳の子どもが1人遺されて、CBに入る2年前までストリートチルドレンとして生きてきたのだ。大変でないはずがない。売人の手下になった孤児たちも好きでやっていたわけではないだろうし、おそらくは目の前に食料や安全な寝床やひょっとしたらドラッグそのものを突きつけられて仕方無しに使われていたのだろう。その過程は十二分に分かった。ロックオンは売人では無かったがギャングに9年ほどいたのだ、組織の在りようは透けて見える。
「1人でよく頑張ったな、刹那。お前はすごいな」
昼間思ったように刹那の頭を撫でようとしたロックオンの手は、どこにも触れずに宙で止まった。眠る時でさえ外さない黒の革手袋、そして中に隠されたロックオンの手は誰かに慈しみを持って触れるには血に塗れすぎている。さっき気づけなかったことに今気がついたのは、辺りが覆い尽くすほどの闇──ロックオンの身体に馴染み過ぎた世界──だったからだろう。
「ロックオン」
「!」
そのまま引こうとした手を、刹那がしっかりと掴んだ。ロックオンの労りや慈しみに縋るためではなく、闇に紛れかけた彼をこちらの世界に繋ぐために。
「お前は何を恐れている」
刹那の声が暗闇に、落ちた。




あんまり長いこと更新してなかった上に、さらに長くなりそうな感じだったので一旦区切り。アレルヤとティエリアはすやすや寝てます。